読書感想文 白痴

I'm a hakuchi

読書感想文8 哲学は訳がわからないということがわかったということ 中島義道 『哲学の教科書』を読んで

講談社学術文庫 1481 2016年4月21日 第41刷 (2001年4月10日 第1刷) この本は読んでよかった。自分にとってかなりの大躍進であった。 概要 普通、哲学の教科書となると、 「哲学は植民都市ミレトスの自然哲学者を起源とし、、、」 「ソクラテスは紀元前470年…

雑記6 言いたいことが無い病について

ここしばらく、ブログを更新していなかった。 特に書きたい思うことが無かったからである。 僕は長年にわたってこの「言いたいことが無い病」に苦しんできた。 果たして、世の中に対してとか、おまえについてとか、 言いたいことなんて本当にあるんだろうか…

雑記5 レアメタルはどれくらいレアなのか 中村繁夫『レアメタル超入門』を読んで。

今現在、レアメタルに関係する仕事に携わっている。 中国と日本の関係がこじれたときに、中国が供給を渋るぞとかいって有名になったので、聞いたことがある人も多いのではないか。レアというからには、めったにお目にかかれないめずらしいもの、というイメー…

読書感想文7 優生思想に反対する三つの利己的な理由 『現代思想 2016年10月号 相模原障害者 殺傷事件』を読んで。

青土社 2016年10月1日 概要 2016年7月26日に神奈川県相模原市の障害者福祉施設で発生した事件。所謂「相模原障害者施設殺傷事件」をうけての緊急特集である。11人もの学者・専門家たちの論考が特集として組まれている。 その多くが「優性思想」について語っ…

雑記4 本について書くことについて

読書感想文ブログを始めて、いろいろ書き方や内容を試行錯誤しているけど、やっぱり僕は「書評を書く」ということができないのだなと痛感した。僕は結構本の内容にのめりこむタイプだ。そもそも観賞している対象について、客観的な立場から公平なことを書く…

読書感想文6 であるべきと、であるについて。 スティーヴン・ワインバーグ『科学の発見』

2016年7月15日 第5刷(2016年 5月10日 第1刷) 概要 ノーベル物理学賞を受賞した学者、スティーヴン・ワインバーグによるいわゆる科学史。特に「現代の基準で過去の科学を批判する」というズルイ姿勢が大きな反響を呼んだらしい。古代ギリシャの物理学から始ま…

雑記3 わからないということがわかるということ 加藤陽子 『戦争まで』を読んで 

歴史は苦手だけど、なんとか全部読めた。この本、まず何よりもむちゃくちゃ丁寧である。巻末の参考文献をみても解るとおり、ちょっとした小論文ぐらいたくさんの史料を丹念に読み込んでいる。一つの史料にたいしてどう思うか、どういったことが読み取れるか…

読書感想文5 使命をもって生まれてくるということ  カズオ・イシグロ 『わたしを離さないで』 【ネタバレ】

2006年 6月25日 第4刷(2006年 4月30日 第1刷) 重大なネタバレがあります。 概要 作者は長崎生まれの日系英国人。ブッカー賞受賞作家の長編ということで注目されたらしい。確か、日経新聞の文化欄に同作者の『浮世の画家』が紹介されていたのが興味を持った始…

読書感想文4 育ててもらった恩という弱み 夏目漱石 『道草』を読んで

新潮文庫 なー1-14 2002年4月20日 第91刷 (1951年 初版 発行) 概要 漱石の自伝的作品。彼とその家族、そして少し複雑な生い立ちがモデルになっている。 大学の教師として働き、妻と二人(最終的に一人増えて三人)の子供を養う主人公、健…

読書感想文3 家族は安全でなはい 斎藤学 『依存と虐待』を読んで

日本評論社 こころの科学セレクション 2005年10月30日 第1版 第7刷 (1999年2月10日 第1版 第1刷) 概要 虐待が起こった家族にみられる心の病や、問題を抱える家族が抱える依存症について、複数の小論文やエッセイをまとめたもの。精神医学…

雑記2 日本の面接は本当にコミュ力重視か

この年になると周りがけっこう将来のことを考え出し、仕事を辞めるとか転職したとかいった話をよく聞く。就職といえば面接である。あー自分はコミュ力(コミュニケーション能力)がないから上手くいかなかったな、とか思い出して苦い気持ちになった。しかし…

読書感想文2 文三のルサンチマンについて 二葉亭四迷 『浮雲』

岩波文庫 31-007-1 1992年 4月15日 第59刷 (1941年 3月24日 第1刷 本書の初版) 概要 1887年から1889年にかけて発表された作品。3編第19回で未完となっている。物語は以下の人物の三角関係を軸に進む。 内海文三...学問はできるが世渡りが下手 本田 昇...要領…

雑記1 日本経済新聞社 『株価の見方』を読んで

日経文庫シリーズはいくつか読んでみたけど、三つくらいのタイプに分けられると思うので、まとめてみた。 1.うまいことコンパクトにまとめられてる系 新書の存在意義といっても過言ではない「誰にでも、わかりやすく、エッセンスを」まとめている。大系的に…

読書感想文1 角井亮一 『物流がわかる』

日本経済新聞社 日経文庫1662012年9月14日 初版第三刷 概要 物流の基本的な役割と概念を説明し、具体的な企業名を挙げて事例も紹介する。全Ⅵ章あるうちのⅡ章の2節・3節、Ⅲ章とⅣ章の全体と本書の三分の一を物流戦略の実例が占めている。いまや世…