雑記1 日本経済新聞社 『株価の見方』を読んで
日経文庫シリーズはいくつか読んでみたけど、三つくらいのタイプに分けられると思うので、まとめてみた。
1.うまいことコンパクトにまとめられてる系
新書の存在意義といっても過言ではない「誰にでも、わかりやすく、エッセンスを」まとめている。大系的に学ぶ時間がない初学者でもサッと全体を俯瞰できる。例えば桜井久勝の『会計学入門』とかがオススメ。
2.アッサリし過ぎて逆に訳がわからない系
紙面の都合か、あくまで初学者向けにしたいがためか、込み入った議論を避けたせいで背景知識の無い読者にはちんぷんかんぷんな内容になっちゃったタイプ。今回の『株価の見方』はちょっとこれに近い。
3.入門書と見せかけて持論バリバリ系
タイトルの「~入門」とは名ばかりで、著者独自で(たいがいは)大胆な持論をぶち上げるので注意しないといけない。川勝平太の『経済史入門』なんかまさにコレ。
貶しているように紹介したけど、この経済史入門はなかなかの名著だと思う。海洋国家と銀の産出国の強みを活かした日本経済の歴史的なダイナミズムにワクワクする。
あとは「毒にも薬にもならんタイプ」も考えたけど、タイプ2とほとんど被ってるかなと思いやめた。新書は当たり外れが大きいんだけど、片手間に読めるんで月二冊は読めたらいいな。
以上